トトの大脱走
さて、二階にて私は寝ていた。
それはもうぐーすか眠っていた。
夢の中では卓球大会が開かれ、出なければいけない私は兄に貸してくれるよう求めたが、「嫌」と言われてしまい、途方に暮れ、トイレに入った。
そして現実に布団の中で漏らしそうになり、慌てて起きたという話だ。
何度も目覚めようとはしていたのだ。夢の中で瞼を必死でこじ開ける。
しかし夢は無限に続き、私は昨日は0時に寝たがもう8時20分、このまま目が覚めないのではないかと思い肝を冷やした。
それから、階下で母が「トト、トートちゃん!あかんで!」と言っているのが聞こえ、何度もトトがお婆ちゃんを求めて脱走劇を繰り広げていることを知り、可愛い奴ーと思った。
カットの入ったトトはくりんくりんで小脇に抱えて持ち去りたい。
私の顔を見て、しばらくお腹を見せたがまたビューっと走って行った。
こんなドタバタ劇の朝を迎えられたことを幸運に思う。