たかが二年、されど二年、か。
父の残された労働期間である。
たかが後二年、されど二年。何も無しには長すぎて、父は遊びも知っているが、仕事に真面目なのでどうしても義理立て出来ない現状で、この街を出歩いて遊ぶということだけは出来ないと考えている。
真面目なんだよなー。だからって太りすぎるのは間違っている。少しは運動したまえよ。
そんなことを思う私は、面白すぎる父を横目に見ながら、とりあえず傍にいられる幸せかな、と考えている。
とりあえず後二年だ。
なんとか持ちこたえて見せようじゃないか。
車を手放すことにならないように、適度に収入などあればいいなと思う。
私達は既に贅沢は諦めている。健康であれることの幸せを噛みしめる毎日だ。
とにかく、日々はスタートした。
これからゴールに向けて、父をサポートし、健康的に老後を迎えられるように努めよう。
どうか、父への視線をもう少し優しいものにして頂きたいと、そう願う。